• 2024年6月20日(木)16:00~17:30
  • 大阪医科薬科大学医学部 法医学教室 助教 齊藤高志先生
  • 「死後も体内で生きる幹細胞」

基礎医学講座の第2回は法医学分野についてのお話でした。
衝撃的なバカンティマウスの写真を皮切りに、幹細胞の紹介、死の定義へと続きました。また死後の体でも3日ほど細胞は生きていることや、脂肪幹細胞の応用研究についてもお話しいただき、参加した生徒は興味深く話を聴いていました。
とても将来性のある分野で、今後の研究の進展が楽しみです。

受講生徒の感想

  • 講義ありがとうございました。死亡した後は何も残らないという考えから、次につながるという明るい考え方になりました。そして幹細胞は他分野でいろんな患者を救うというすばらしい分野を知ることができ、良い機会になりました。
  • 脂肪幹細胞はたくさん用途があり、死者から大量に取り出されるということであれば、今後医療の中心になってくる学問ではないのかと考えた。医学は色々な学問が融合してできているという意見が新鮮で面白かった。
  • 医療は主に医学のみが関わっている研究分野であると思っていたが、物理学や組織工学、倫理学などのさまざまな学問と関わっていると知って興味深かった。また、医学でも治療以外の分野(製薬・組織工学)に焦点を当てているものもあると知ったので興味が深まった。
  • 死亡理由が分かる法医学には興味があったけど、その理由が分かるまでの経緯に幹細胞が関わっていて、iPS細胞については、学校の授業で少し習ったので、話がつながっていてとても面白いと思った。多くの命を救ったりするのは医者だけでなく、理学部などいろんな人がたずさわっていて興味深いなと思った。
  • 幹細胞の話は少し難しかったですが、これからさまざまな治療に役立っていくかもしれないということが分かり、自分でも調べてみたいと思いました。医療は医学だけでなく、さまざまな分野に及んでおり、一つのことに限らず、幅広く学んでいきたいと思いました。
  • 医者といっても何をするのかはあまり知らなかったので、教えてくださりありがとうございました。細胞が他の細胞に変わって、病気の人を治すなんて、まるで夢のようなことが実現してきている。僕も医学の道に進めば、そのようなことに関われ、人のために役立つことができる。そういった人になれるようにがんばって勉強します。今回はありがとうございました。
  • 具体的な再生医療の方法であったり、法医解剖例を出して下さってとても分かりやすかったし、興味を持つことができました! 医者にならなくても医療の研究にたずさわることができるということも知れて、とても身になりました。ニュースなどでよくきく動物から人への移植に対する疑問もなくなりました! ありがとうございました!
  • はじめ、バカンティマウスの写真を見てしょうげき的でした。話を聞くうちに幹細胞がいかに人間に利点を与えてくれる可能性があるのかを知ることができました。すてきな話をありがとうございました。
  • 倫理的な話も入っていてとても深く考えさせられる内容で、すごく楽しかったです。
  • 脂肪吸引からとった細胞を使って再生医療に使用するのは画期的なアイデアだなと思った。また、医療は生物だけと思っていたけれど、物理や数学がこれからも大切になってくるというのを聞いて、もっと視野を広げて考えるべきだなと思った。先生の視点の広げ方が面白かったです。
  • 法医学というあまり知らない分野だったのでとても面白かったです。わざわざ興味の無いところにいったというのが意外でした。私自身どの分野に興味があるのか分からないのがとても不安だったので、少し安心しました。実際に研究を行うときは研究者だけでできるのではなく、解剖される人の家族の協力や、世間からどう思われるかを考慮する必要があるという難しさもあるんだというところが発見です。
  • 脂肪細胞に抗炎症効果があることがとても驚きでした。肥満体型の人が増えている世の中で、とても効果的で実現可能な治療が確立されるのではないかと思いました。たくさんの知識を提供頂きありがとうございました。
  • 移植できるのは臓器だけだと思っていましたが、細胞も移植できると知って驚きました。難聴や色盲などの人々が抱える悩みを、医療の面で手術や治療で解決するのもすごいと思うけど、補聴器やメガネの開発をしたいと思いました。少ないとしても困っている人はいるし、周りの人でも聞いたことのある病もあって、希少難病の研究をしたいと思いました。
  • 幹細胞という言葉をちょうど課題研究の授業で聞いたので、詳しい話を聞けて良かったです。治療法として薬を投与するという方法の他に、病変部位に集積するという特徴を用いて、運搬してくれるものを用いるという方法もあるのだと知りました。法医解剖にはどうしても遺族の考え・気持ちが関わり、利点もあるが難しい分野なのでと分かりました。
  • 幹細胞が何なのかもよく分からない状態からのスタートでしたが、とても面白かったです。かなり生命倫理に近い位置にある研究分野ではあると思いますが、その中でも、さまざまな地道な実験が積み重ねられて今の医療の発展があるのだなと思いました。脂肪幹細胞保存に保険が下りるようになれば是非保存してみたいです。本日はご講演ありがとうございました。
  • 希少な難病の治療法はお金の関係で研究が進んでいないというのが悲しかったです。研究者として(何事も)幅広い知識を持つことが大事と思いました。