- 2023年11月8日(水)15:40~17:10
- 大阪医科薬科大学薬学部 衛生化学研究室 教授 奥平桂一郎先生
- 「自然毒による食中毒」
基礎薬学講座の第4回は衛生化学研究室から奥平先生をお招きし、「自然毒による食中毒」と題して講演いただきました。
お話は食中毒の分類や発生件数に始まり、毒の薬への応用と続きました。自然毒の具体例では、スイセンとニラは非常に見分けづらく、そのため食中毒事故が起こっていることや、その毒の作用がコリンエステラーゼ阻害であることがあげられ、また応用の話では、チョウセンアサガオの毒が、江戸時代に華岡青洲によって世界初の全身麻酔に使われたことなどがあげられ、たくさんの例をわかりやすく紹介していただきました。
先生の留学のお話もあり、生徒たちは興味深く聴いていました。終了後にも個別に質問に答えていただくなど、生徒たちにとって大変学びの多い時間となりました。
受講した生徒の感想
- スイセンの見分け方や加熱に耐性がある毒などが面白かったです。(中2)
- ふだんから身近にある植物や食べ物に含まれている毒を成分や、食べるとどうなるかなどを詳しく説明していただけて、毒に対する知識をたくさん増やすことができました。本日は講演をしていただき有難うございました。(中2)
- 今日はとても面白いお話ありがとうございました。私の弟がとても毒に興味があるので、帰ったら弟に教えてあげようと思いました。(中2)
- 食中毒といえばO157っていうイメージがあったけど、スイセンやフグの食中毒についてあまり知らなかったので、とても勉強になりました! 食中毒の事故の中で自然毒が原因であるものがけっこう少ないけど、日頃からそういう毒に対する意識を持ったり、自分で調べてみようと思いました。あとジャガイモは芽以外にも毒があるのが意外でした。(中2)
- わかりやすい講演ありがとうございました。スイセンとニラを間違えて食べてしまって死亡した例などを見て、自分の身近でもありそうなので怖いなと思いました。毒と薬は表裏一体だということを学びました。(中2)
- 薬学というよりも毒性について興味があったので受講しました。薬効等については今までに受けてきた講座でも説明されていたので、そうではない危険な部分について教えていただけたので初めて知る内容が多く、とても面白かったです。自然毒についてこんなに詳しく教わることはないので、本当に勉強になりました。ありがとうございました。(中2)
- 今回はご講演ありがとうございました。私は中学2年生でまだ構造などは習っていないため難しいこともあったけれど、それについてではなく、特徴などについて詳しく説明して下さったおかげでわかりやすく、最後まで集中して聞くことができました。(中2)
- もともと動物や人体が好きで、テトロドトキシンとかは好きな推理小説とかに出てきたので、とても面白かったです。フグっておいしいですよね!大好きです。ありがとうございました。(中2)
- ご講演ありがとうございました。身近な食生活にひそんでいる危険について知ることができました。薬と毒の差を知ることができると、薬の開発につながったり、薬の乱用を防ぐことができるのかなと感じました。自分自身も気をつけながら身近な人にも伝えていければと思います。(中3)
- 中1の時に習った生物濃縮がフグ毒に関係していると知って、とても驚いた。人も毒を持っているのだろうか。とても興味を持てる内容だった。ありがとうございました。(中3)
- 今回の講義ありがとうございました。身近にある食中毒について知ることができて良かったです。食中毒にも多くの種類があることを初めて知りました。植物性自然毒の話が出てきたとき、ギンナン中毒のメチルピリドキシン(?)は植物性自然毒などが疑問を持ちました。話は変わりますが、僕も3ヶ月程前に学校の企画でボストンに行き、MITに行ったり、MGHの近くを通ったりしたので、写真を見て懐かしく感じました。(高1)
- 本日は興味深いお話をありがとうございました。フグ自体がテトロドトキシンを作っているわけではないと聞いてびっくりしました。ドウモイ酸には記憶喪失になることにも興味がわきました。毒は薬にもなり得ることがわかり、単に毒だから悪いものと考えるのは間違っていると思いました。将来、薬を開発したいと思っているので、メカニズムに注目して物事を考えようと思いました。本日は本当にありがとうございました。(高1)