12月26日(月)~28日(水)、本校生14名(高一5名、高二9名)と灘中学校・高等学校生15名、筑波大学附属駒場中学校・高等学校生11名が参加し、「ふくしま学宿」が行われました。このプロジェクトは2011年の東日本大震災以降、灘と筑駒が行ってきたスタディ・ツアーで、本校は3年前から参加しています。
1日目
新大阪から新幹線と特急ひたちを乗り継ぎ、福島県いわき市に到着。バスで浪江町にある震災遺構・請戸小学校、東日本大震災・原子力災害伝承館を訪れました。浜通り地域とエネルギー政策のつながりや安全を過信しないことの大切さ、原発事故からの復興の困難さがよくわかりました。その後、東京大学関谷准教授による風評被害のメカニズムと現状についての講演、経済産業省木野参事官によるALPS処理水の処分に関する講演を聴き、振り返りワークショップで議論を深めて一日が終わりました。
2日目
午前中は双葉町・浪江町を拠点にフィールドワークを行いました。先日11年ぶりに避難指示が解除されたJR双葉駅周辺、生死を分けた大平山を巡り、地震・津波の脅威と適切な避難行動の大切さを肌で感じました。請戸漁港、福島イノベーション・コースト構想の一拠点である水素研究エネルギーフィールドを見学した後は、なみえ創成小学校の横山校長・同中学校の馬場校長、福島県漁業協同組合連合会の齋藤様、東京電力福島復興本社の6名の社員の方、浪江町産業振興課の小林様、早稲田大学ふくしま広野未来創造リサーチセンター松岡教授による講演と対話を行いました。夕食後は、南相馬総合病院及川院長による講演を聴いた後、グループディスカッションで一日の振り返りを行いました。
3日目
福島大学前川准教授による社会における中央と周縁の非対称性に関する講演を聴いた後、いわき市へ。磐城高校との交流会では、福島に住む同世代の生徒の考えや思いに触れる貴重な経験ができました。昼食後、まとめのワークショップで、三日間で学んだこと・探究し続けたい課題・今日からできることを議論し、各班の発表で有意義な研修が締めくくられました。