• 2022年5月20日(金)15:40~16:40 化学教室A
  • 公益財団法人がん研究会Next-Gankenプログラムがん細胞多様性解明プロジェクト 研究員 鈴鹿 淳 先生

腫瘍とがんの違いから始まって基本的な内容から、実際の診断の様子をお話しくださいました。大腸の細胞の顕微鏡写真をみて正常の細胞とがん細胞の違いを見分けることにもチャレンジしました。がんの親玉であるがん幹細胞ががんの完治のための標的として多くの研究者が注目していること、がん細胞を実験的に集めるいろいろな方法を研究して効率よく簡単で安価な方法の開発を目指して研究されていることなどを紹介していただきました。ハイドロゲルを用いた培養、シングルネットワークゲルに対してダブルネットワークゲルはトラックにひかれてもびくともせず、圧力に対して強く、水分を含むゲルで軟骨の代替として使用しようという研究など興味深いお話満載のセミナーでした。

最後には、ご自身のSSH課題研究の体験をもとに「物事を一方向からみていただけでは壁の向こう側の様子がわからないため、たくさんの人と交流して意見交換したり共同研究をしたりすることが非常に重要となることがあるので、高校時代から凝り固まらずに周囲の人からの意見を受け入れることを意識してほしい。いろいろな視点からモノを見て高槻でのSSHを楽しんでください。」とメッセージを頂きました。

受講生徒の感想

  • 培養が治療とどうつながるのかと思っていましたが、より生体内に近い状況を再現することで原因を見つけるという手法がとても面白く感じました。再発を恐れる患者さんも多いと思うので幹細胞へのアプローチが成功できたらとても役立つと思いました。
  • がんの再発は偶然おこるものだと思っていたけれど、幹細胞ががんにも存在することがあり驚きました。今年がんに関する課題研究をする予定なのでとてもためになりました。ありがとうございました。
  • 様々な視点から見たり融合はできないかと考えることが大切だと思いました。すごくおもしろかったです。
  • 私は臨床の意思を目指していますが研究もやってみたいと思いました。
  • 父がiPS細胞培養の装置に関係する仕事をしていたり、私自身「はたらく細胞」の漫画が大好き立ったりするので、今回がんについて学べてよかったです。次回の講演を楽しみにしています。
  • 自分は情報分野の課題研究をするので一人になりがちだけど他の人の意見も聞くようにしたい。
  • ハイドロゲルが最近注目されていると聞いていたが、何がすごいのか、どのように活用されているのか、それらの研究から明らかになったことなどを教えていただけて非常に参考になりました。ありがとうございました。