6月26日(金)放課後に、本年度最初のSSセミナーを開催いたしました。お越しいただいたのは、大阪大学薬学部中川晋作教授で、テーマは「大阪大学薬学部説明会と模擬授業」でした。参加生徒は中3~高2の57名でした。

 薬学部は6年制に統一しているが、3コースを設けていること、そして、先生の研究室では、経皮ワクチンなどの新しい形のワクチンを開発しておられるとのことでした。

 最後に、生徒へのメッセージとして、高校時代の成績と記憶力の相関、大学での研究能力と総合判断力の相関を教えていただきました。また研究は「PHSEOC」の繰り返しだとも教わりました。P:問題、H:仮説、S:戦略、E:実験、O:観察、C:結論 だそうです。

参加者の感想をいくつか紹介します。

高2(参加15人)

  • まずは貴重なお話ありがとうございました。お話はとても興味深く、大阪大学のことも知ることもできたように思います。僕は現在大流行の新型コロナウイルスで薬学に興味を持ち、この講義に参加させていただきました。結果、全く知らなかったようなことを知ることができたり、マイクロニードルに関しては非常に素晴らしい技術であると思います。また、僕たちが養うべき総合判断力についてはとても分かりやすく例えてくださり、僕はその目指す方針を非常に興味深く思い、大阪大学の薬学部により関心が高まりました。今日は本当にありがとうございました!!
  • 大阪大学薬学部の新制度、ワクチンに対する新しい技術、そして総合判断力の大事さをとてもよく理解できました。自分はもう高校2年生ですし、この大学に行きたいという思いで勉強を頑張ろうと思えるようになりました。また、薬を自分で作ろうと思うと、思っているよりもかなりの時間を要し、また、製薬会社に商品を出そうと思うと早くても10年はかかるということに、薬の実現化の難しさを感じることができました。セミナーありがとうございました。
  • おもしろい講義をありがとうございます。現在、僕の学校では自分の好きな分野の研究をすることができます。僕は昨年あるテーマを決めて研究をしようとしたのですが、その実験方法を模索していくうちに、目的とは異なる実験をしてしまいました。そこで質問なのですが、高校での実験では、どのような原則で妥協点を見つけるべきですか?

高1(参加18人)

  • 大阪大学の薬学部についての話を初めて詳しくきいて、興味深かった。大学院ですることについて今まであまり知らなかったけれど、分からないことを研究することに驚いた。実際にやっている研究の話を聞いて、私も同じように研究をしてみたいなと思った。このワクチンもやってみたい。ありがとうございました。
  • 以前から大阪大学の薬学部や医学部など、医療系の学部に興味があったので、今回薬学部についてとても詳しく話を聞くことができて嬉しかったです。また、模擬授業では、身近なワクチンの進化をいろいろな実験を通して学ぶことができ、色んなものを見る目が変わったと思います。今日学んだことを、課題研究など様々な面で活かしていけるように頑張ります。貴重なお話をしてくださって本当にありがとうございました。
  • 私は、今までの思い込みでワクチンは注射で投与するしかないもので、痛みを感じずにワクチンを投与するなんて思いつきもしませんでした。でも、今日のお話を聞いて「あったらいいな」から研究が始まり、総合判断力で問題や課題を研究していくことが求められるのだと実感しました。ワクチンを痛みなしで投与できるようになれば、間違いなく世界で使われるようになると思います。それは子供にも大人にも嬉しいことなので、今大阪大学薬学部で行われている研究は素晴らしいものだと思いました。

中3(参加24人)

  • 今までは薬学部は薬剤師になりたい人が行くと思っていたけれど、薬学部に入ったら大学で何年も研究できて薬剤師資格も取れて卒業後も製薬会社で未来に向けた研究がたくさんできると知りました。研究といえば医学部の方が主流だと思っていたけど、薬学部も研究によって実際に形にして研究の成果を社会に提供できることができるから、医療などの土台を間接的に支えられるのですごく私たちの生活に役に立っていると思いました。
  • 薬学部といってもいろいろな目的があることが分かった。特に先進研究コースについて途中で大学を休学して博士課程を学べることに魅力を感じた。感染症が原因で5歳以下の子供だけでも1日約4000人も亡くなっていることに驚いた。それもその感染症のワクチンは出来ているのに接種できなかったがために亡くなってしまうのは悔しいと思った。また、そういう風に感染症が消えない限り、変異してしまう可能性があることも怖い。
  • 学部説明については僕がまだ大学を真剣に考えていないため、あまり実感がわかなったのですが、模擬授業についてはとても分かりやすかったです。このコロナ騒動で沸いた薬学についての興味がより大きくなりました。