• 2024年9月20日(金)15:40~17:10
  • 大阪医科薬科大学薬学部 有機薬化学研究室 講師 米山 弘樹先生
  • 「くすりの形から見える事 ~薬剤師が化学構造式を勉強すると…~」

 今年も大阪医科薬科大学薬学部の先生による基礎薬学講座が始まりました。
 初回となる今回は有機薬化学研究室から米山田先生をお招きし、「くすりの形から見える事 ~薬剤師が化学構造式を勉強すると…~」と題して講演いただきました。

 講義は薬学とは何かという話題からはじまり、その後、化学の基礎知識(物質、原子、分子、構造式)を踏まえながら具体的なヒスタミンの説明に移り、そして抗ヒスタミン薬の開発の話と続きました。その中で副作用から逆に睡眠導入剤になった例など、面白いお話が続き、生徒たちも興味深く聴いていました。

 

受講した生徒の感想

  • 頭痛薬のCMで眠くなりにくいことが強調されているのは、頭痛薬の副作用として眠くなりやすいことが有名だからなのかと思いました。作用が全く違うように思えた、抗ヒスタミン薬と精神病治療薬が本質(化学構造式)から見れば似ているということに驚きました。
  • ある物質の短所(副作用)を他の病気の治療薬として利用するのはとても大切だし、いい発想だなと思いました。今回の話を聞いて、授業やテレビなどではなかなかやらないような薬の専門的な知識の一部に触れることができてとても大切な経験になりました。
  • 私の父も薬の研究をしていて、プレゼンテーションの練習中にパソコンの画面をのぞいた時に、全く理解できない構造式を見たり、「除く」「改良」のような言葉を見て、「何故そのような言葉を使うのだろう」と疑問になったことがあったが、今回の講義で薬剤が完成するまでの過程についてわかりやすい例を用いて頂いたおかげで、薬学への興味が著しく増した。
  • 薬にはたくさん似ている構造の薬があっておどろきました。副作用は嫌なものだなと思っていたけれど、副作用を逆手にとって副作用を効能として販売しているものがあって驚きました。少し薬に興味を持つことができました。面白い講義をありがとうございました。
  • 副作用が別の薬に応用されたり、全く違うジャンルのものに生まれ変わったりするのが面白かったです。400000個も候補にあるのに薬になれるのがほんの40個程しかないということに驚きました。今、私が飲んでいるアレルギーの薬もたくさんの人の努力によって開発されたものなので、感謝しなければならないなと思いました。面白い講義をありがとうございました。
  • 今まで、そもそも薬学は薬局、病院などで調剤をしてるようなイメージだったけど、今日お話をきいて、薬学は化学だけじゃなく、生物、物理も必要ということに驚きました。また、私は「アンサングシンデレラ」を見て、少し薬剤師に興味を持ちましたが、やっぱり薬学は難しいと感じました。今日、なかなか聞けないヒスタミンのお話を聞けて良かったです。なぜ、薬を飲むと眠くなるんだろうと思っていたので、それが解決できてよかったです。ありがとうございました!!
  • 最近、理科の授業で分子式を習っているのですが、構造式の話はまだ習っていなくて、難しかったので、これから授業で構造式を学んだ後に講座の資料をもう一度見て、理解したいと思いました。薬を作る過程で見つかった副作用が利用されて、新しい薬になったという話を知って、とても面白いと思ったので、調べてみたいなと思いました。ありがとうございました。
  • 今回の説明を聞いて、薬学への理解が深まりました。私は理科が苦手なので、余り話を聞くことに乗り気ではありませんでしたが、実際に聞くと、思っていた以上に面白く、驚きました。講演してくださりありがとうございました。
  • 薬について色々なことが知れて嬉しかったです。薬に興味を持ち始めてから少し薬についての本などを読んだり、調べたりしているのですが、知らないことばかりだったので、基礎薬学講座を受けてよかったなと思いました。本日は本当にありがとうございました。
  • 薬の化学的な部分は初めて知ったので面白かった。自分自身薬の副作用が強き出ることがあるタイプなのでもっとくわしく知りたいと思った。錠剤の中の成分やコーティングなどについても知りたい。
  • クエチアピン錠の副作用の原因が、抗ヒスタミン薬の構造に似ていて、それの食欲を抑えられないところから来ているかも知れないというのが、化学構造式から分かるのがおもしろかったです。
  • 薬の成分自体の構造について全く知らなかったので、とても勉強になりました。薬剤として承認される倍率にも驚きましたし、あくまで商用という面も加味したり、様々な点から薬剤の開発、改良が行われているんだなと感じました。高1の内に構造式を復習しておこうと思います。本日はすてきなご講演をありがとうございました。
  • 構造が似ていたら効果も似てしまうことがあると知った。薬の開発にはセレンディピティが大切だと知った。