6月19日(水)放課後、大阪医科薬科大学 医療統計室 講師の西岡大輔先生をお招きし、「暮らしに潜む健康リスクを科学する」と題したSSセミナーを開催しました。
中学生を中心に、健康や科学に関心がある29名が参加し、普段の生活や生活習慣を切り口に分かりやすく講演される西岡先生のお話に、熱心に耳を傾けていました。
今回のご講演では、人類の病気との戦いの歴史を踏まえたうえで、生活習慣が健康に悪影響を与えうること、そして生活習慣について定義されていないこと等についてお話しいただきました。
前半では、生活習慣を「孤立」「朝食」「睡眠」「歩くこと」「座ること」という観点から見た場合の死亡リスクの関係をお話しいただいたのち、後半では「所得と糖尿病の関係」「出生体重と病気の発生確率の関係」「ストレスと行動」についてお話いただきました。講義の中で、科学的根拠や理論に基づくわかりやすいお話だけでなく、ミニゲームも行っていただいたことで、生徒たちがより楽しみながら講義に参加する様子が印象的でした。
講義を通じて、データの示す結果だけでなく、その裏にある普段の生活では気づかない部分や意識しない部分まで想像できること、そしてそうした視野を広げられるように社会構造の問題や超えていかなければならない環境要因に目を向けることなど幅広くお話していただきました。
質疑応答の時間には、生徒からの「バランスボールは健康に良いのか」というの質問について、「体重がかかるお尻の箇所が一定ではない点、血行が良くなる点、体幹を鍛える点、運動を促す点、などについては感覚的には良さそうではあるが、明らかにはなってない」というご回答をいただき、日常に関する健康の疑問についての理解を深める様子が見受けられました。