2023年11月12日(日)から17日(金)までの6日間、GAコース・パラオフィールドワークが実施されました。夜中に到着したパラオ空港でスーツケースを受け取れないという事態から始まり、さまざまな困難に遭遇しましたが、グローバルリーダーに必要な資質を身につける研修旅行となりました。

1日目

 研修1日目は、スーツケースが届かないため、午前中の島内観光の予定を変更して日用品購入を行いました。午後は国立パラオ高校に教育省の方が来校され講義をしてくださいました。その後、生徒たちがそれぞれの課題研究に沿った質疑応答を行い、パラオ高校の生徒たちが学校を案内してくれました。鶏を飼育する農業の授業や本格的な机等を作成する技術の授業もあり、教育的内容の多様さに驚きました。パラオに台風級の低気圧が迫っていたため、保健省の方に緊急会議が入り、保健省のプログラムは延期されました。

 

2日目

 天候不安の中、研修2日目は、ミンゼンティ高校との交流プログラムを行いました。レセプションでは全校生徒から歓迎を受け、GAコース46名全員にバディを付けてくださいました。バディと授業に参加し、ランチを一緒に食べ、バレーボールの試合をしました。練習を重ねたGAコースの精鋭メンバーで挑んだものの歯が立ちませんでしたが、楽しく試合に臨むことができました。
 午後はバディの家族に迎えに来ていただいてホームビジットが行われ、生徒達は各自の研究テーマに沿った様々な場所に案内してもらいました。夕方からは再びミンゼンティ高校の夕食会に招かれ、高槻高校は日本舞踊を、ミンゼンティ高校は民族舞踊を互いに披露しあいました。

 

3日目

 研修3日目は、午前中にパラオの日本大使館に招待していただき、大使と次官より講話を頂戴しました。その後、生徒達が自分の課題研究に関する質問を行い、有意義な時間を過ごしました。
 午後は、PalauConservation Societyの研究員であるバーニーさんの案内で、雨の中ガラルド州を訪れました。パスの中では生徒達の課題研究の疑問に丁寧に応えてくださいました。パラオの主食ともなる栄養価が非常に高いタロイモを使った伝統料理やココナッツを振舞っていただき、国会議事堂やアイライ州にあるバイに立ち寄り、充実したフィールドワークでした。
 夜は、国務大臣であるティナさんが生徒たちに課題研究に関して解決したい内容を質問する機会を設けてくださいました。

 

4日目

 最終日となる研修4日目は、雨の中、船でペリリュー島に向かいました。乗船中、激しいスコールに見舞われ全身ずぶ濡れになりましたが、そのまま島民集会に臨み、生徒全員が課題研究に関する質問を行い、和やかな時間を過ごしました。天気が悪くて暗い中、昼食を取り、歩兵連隊長中川州男大佐率いる日本軍が隠れた千人洞窟や現・上皇上皇后両陛下が訪問された「西太平洋戦没者の碑」を訪れ、慰霊碑の前で生徒たちと祈りを捧げました。戦争
時のことを考えると胸が締め付けられました。帰りの船では、天候不良の中、世界追産の海を巡りました。

  

 ロストバゲージニモマケズ、大雨ニモマケズ、スコールニモマケズ、船のエンジン故障ニモマケズ、生徒たち全員が助け合って元気に過ごしてくれたことに感銘を受けました。
 滞在中、悪天候のため青い海を見ることはできませんでしたが、GAコースの絆を見ることができました。GAコースの生徒たちが、将来、どの分野に進んでも、パラオでの経験を生かし、平和に尽力して活躍してくれることを心から願っています。