- 2022年11月14日〜18日
毎年行われていた台湾研修はコロナ禍の行動制限もあり、沖縄にその舞台を移し、GSコースの課題研究の発表会を中心に、沖縄の珊瑚の保護に関しても学びました。
今回の目的は、
- SSH課題研究の成果を口頭発表し、他校との交流を深め
- 自然あふれる沖縄で集団生活において、自律的かつ主体的に行動することを通じて、仲間との絆を深める
ことです。なお、2022年度GS研修は2本立てとし、サイエンスツアーⅠでは沖縄研修旅行、サイエンスツアーⅡでは課題研究校内発表会及び大型放射光施設SPring-8の見学を行いました。短い期間でしたが、充実した心に残る研修旅行になりました。
OIST(沖縄科学技術大学院大学)
池田教頭から高槻高校を代表し挨拶を行ったあと、大学院博士課程の研究員の落合氏からの基調講演が行われました。研究の面白さ、取り組んでいる研究内容、これから研究を目指す高校生に向けたエールを送っていただきました。
SSH課題研究の発表会では、物理、化学、生物、情報の4分野から各1班ずつ、日頃の課題研究の成果を英語で口頭発表し、研究者の方から英語でフィードバックし、それを英語で応えるというとても見応えのある議論の場が生まれました。また、後半ではOISTの施設の見学を行いました。研究の場をこの目で見ることができ、生徒たちは自らの将来を重ね合わせたかもしれません。
沖縄県立球陽高校
球陽高校は、一学年が理系約200名、⽂系80名の進学実績の高い中高一貫校で、2013年度からSSH指定校として、物理・化学・生物・数学・地学の5分野で課題研究を実施しています。球陽高校の生徒の皆さんが司会の進行、会場づくりをしていただきました。お互いに学校紹介などをするうちに打ち解け、それぞれの研究成果を口頭発表が始まりました。質疑応答も積極的に行い、充実した時間をともに過ごすことができたと思います。
関連リンク
珊瑚保護の研修
珊瑚のワークショップでは、沖縄で自然保護活動をしている上地さんと津波さんに、珊瑚の生態をわかりやすく説明していただきました。珊瑚を守るための取り組みを学ぶ中から、自分達で自然を守るために何ができるかを、生徒一人ひとりが考えていくことで、世の中のことを自分ごとと考えることや、自分が出来ることをやってみる行動力、仲間と作っていく大切さを学びました。
沖縄の自然を学ぶ
珊瑚のワークショップの翌日、珊瑚の自然保護に努めている施設を訪問し、実際に多種多様な珊瑚を観察しました。珊瑚の養殖の中で、実際の海水を使っている施設は限られており大変貴重な施設です。沖縄の海の自然がまだ守られていることを示していますが、観光業と基地、土木業が主な産業の沖縄では、赤土の流失で年々海水の汚れが目立つようになってきたと珊瑚をとおして社会との関わりも学びました。
大型放射光施設SPring-8
播磨科学公園都市内に位置する大型放射光施設SPring-8とX線自由電子レーザー施設SACLAを見学、研修を行いました。研究員の方からSPring-8とSACLAの放射光の原理を学び、その後、実際にSPring-8を見学しました。生徒たちはそのスケールの大きさに圧倒的され、物質の性質を原子・分子レベルで解明し、広範な分野の最先端研究に利用されている施設を見学できたことは、とても有意義な一日だったのではないでしょうか。