中3 GLコースでは、総合学習「クリティカルシンキング基礎」で思考力・判断力・表現力に関わる汎用的なスキルの習得を目指して授業を展開しています。
10月24日(月)には、朝日新聞社より江原健大氏・細見真人氏をお招きし、「新聞記者の問いの立て方、情報収集の仕方」~時事問題の報道を通じて~と題した出前授業を行っていただきました。
前半は、新聞の中から関心を持った記事を選び、出典・要点・自分の感想・記者の問い・情報収集の方法について、グループで発表し合いました。記事を読んで情報を受け取るだけでなく、その記事を書いた人の問いを考えることで、課題意識をより深く持てるようになりました。
後半は、高槻中学新聞をつくろうというテーマでパフォーマンス課題に取り組みました。「高速路線」「アメフト部」「ノーベル賞」「ホットドッグ」「新校舎」「将棋」という6つの架空の記事候補から、班ごとの編集会議で3件を選定し、トップ記事に何を据えるか、その理由は何かを発表していきました。架空の記事候補には、あえて検討、確認の余地があるものが含まれていたことが伝えられ、確かな情報を得ること、そのためにはクリティカル(多角的)に何重も確認することが大切だとの講評をいただきました。多くの班は、どれが大きなニュースかを基準に選んでいたので、クリティカルシンキングスキルの1つである「根拠の確かさを意識する」ことを身をもって学ぶことができました。
生徒の感想
- 「『答え』は人をつなげることができないが、『問い』は人をつなげることができる。」という言葉には賛同でき、ディスカッションできる場を作ることにつながると思いました。実際の新聞づくりにも、たくさんの話し合いが行われていて、「問い」がとても大事だと実感しました。
- 前回に加えて今回は、作り手がこの問いを作った理由という観点についても話し合いました。あまり問いについて考えたことはなかったのですが、今回の朝日新聞出前授業で良い問いとは、物事をつなげて読者に興味を持たせる問いなんだと改めて理解しました。なので、情報を発信する側の意図をできる限り読み取りながらニュースを見たりして、自分の物事を見る視野を広げていきたいと思いました。
- 問い立ては難しい。今の時代背景に合わせたものが要るのは自明であるが、それを追ってあるいは追い越す必要があるため、これをこなす人はやはりプロなんだと思いました。問いは、立てるだけでなく情報を集めることも必要で、実は骨が折れる仕事なんだと気づきました。
- 問いを立てて情報収集をするという、新聞を読んでいるだけではあまり気にかけないことについて、じっくりと考える機会になってよかったなと思いました。また、「高槻中学校新聞をつくろう」の体験では、新聞記者の方が実際にどのようなことを気に掛けているかを聞けて、興味深く思いました。