11月20日(金)放課後、京都大学大学院人間・環境学研究科 宮下英明教授によるSSセミナー「シアノバクテリアの光利用―植物にはないミラクルな戦略―」を開催しました。
今回のセミナーは、千里ライフサイエンス振興財団のご協力をいただいております。受講生は51名(中1が1名、中2が10名、中3が7名、高1が26名、高2が7名)でした。
セミナーは、意外に食用になっているシアノバクテリアの紹介から始まり、ご研究の面白さ、世界の学者との競争、研究スタンス、中学・高校生へのメッセージをお話しいただきました。終了後、高2生へ研究のアドバイスもしていただきました。
受講生の感想と質問
中2
- シアノバクテリアは聞いたことがあっただけで全然知らなかったので、今回知れてよかったです。理科はあまり好きではないですが、もっといろんな生物に興味を持ちたいと思いました。様々な多様性を持つことでシアノバクテリアは発展し、今まで生きてきたんだなと思いました。
- とても分かりやすかったです。最後の生き方の話は将来に通じることなのでよく考えておきたいです。
- シアノバクテリアは特別な生物だということが分かりました。更に化石記録を見ることができるので、研究を進めると、昔のこと等、たくさんのことが分かってくるのではないかとわくわくしました。実体験から発見までの過程や、おもしろさを知れてよかったです。ありがとうございました。
- 全く知らなかった藻類の世界について詳しく知ることができました。進路や人生を決める時のアドバイスも心に留めておきます。本日はありがとうございました。
- すごく多様な生物がいることを知って興味が湧いた。地球の進化にどう関わっているか気になった。こういったすごく多様な植物の特性を生かして、医学につなげられるような研究をしてみたいと思った。
中3
- シアノバクテリアについて知らなかったことを知れて楽しかったです。せっかく論文を出しても早く出した人の論文が本に載ったと聞いて、悲しいと思いました。学部についてきちんと調べて学びたいことを見つけようと思いました。
- スピルリナという名前はよく見かけると思っていましたが、藻類だったとは知りませんでした。砂漠の一次生産者がシアノバクテリアであることやストロマトライトが27億年前からの生き残りでないことなど、初めて知ることが多かったです。クロロフィルに関してもっと知りたいと思いました。
高1
- 研究内容はもちろんのこと、研究者として生きる進路・人生についてお話を聞けて良かったです。研究は、ずっと同じものを調べ忍耐力が必要で大変だと思っていましたが、今回先生が楽しそうにお話しなさるのを見て、研究者に興味を持てました。ありがとうございました。
- シアノバクテリアに色々な種類があることが分かりました。シアノバクエリアはこれから世界で起こる、今起こっている問題(食料不足、エネルギー)を解決する鍵になる!ことが分かりました。志を持って人のために尽くせる人になろうと思いました。
- 青い食べ物はこの世に存在しないと思っていたけど、スピルリナに含まれる色素が青いということを知れてよかったです。話し方がすごくお上手で思わず前を見てお話を聞きたくなる講演でした。今日はご講演していただき、ありがとうございました。
- ご講演ありがとうございます。中学・高校生に合わせた分かりやすい説明のおかげでよく理解できました。先生が愚直に分析したことで大きな発見をしたように、どんなことでも一生懸命にすべてを疑うことが大切だと感じました。シアノバクテリア一つにこんなに奥が深いものがあるのかと知ることができました。
- シアノバクテリアの現物を見せてもらえて分かりやすかったです。また、微生物としては大きいということで、化石記録を辿れるというお話に納得しました(それゆえに昔からいると勘違いされるというのは面白いなと思いました)。貴重なお時間と興味深いお話をありがとうございました。
- ご講演ありがとうございました。シアノバクテリアは地球に酸素発生型光合成をもたらした生物で、30億年前までには出現していたということにとても驚きました。イシクラゲはよく草むらとかにあって、何なのか疑問に思っていたので、今回の講義で分かってよかったです。スピルリナTがガリガリ君に含まれていたことにとても驚きました。
高2
- イシクラゲについて研究しているので、さらに詳しいことについて聞けて良かったです。頑張って培養できるようにします。
- 生物の発展の方で学んだ内容(クロロフィルやシアノバクテリアあど)が多く出てきたのでとても分かりやすく理解が深まりました。どこかからやってきた藻類が元々いなかった場所に住み着いたりするのは興味深いと思いました。
- 前回のSSセミナーでも食料問題を考えていましたが。明らかに藻類を食べられるようにした方がいいと思いました。飼料として藻類を使うとおっしゃっていましたが、植物肉として直接肉の需要を満たせばいいと思いました。