8月28日(金)放課後、大阪医科大学との高大連携事業「基礎医学講座」第1回が開催されました。
例年、「基礎医学講座」は大阪医科大学の講堂で全8回開講していますが、今年は病院新本館建築工事とCOVID-19による学事日程変更のため、本校で全6回の開講となりました。
第1回は、微生物学教室 中野隆史教授による「病原微生物との上手はつきあい方 ~感染制御の世界~」でした。
まず、微生物とは何かのお話から始まり、細菌・ウイルスの大きさ、大腸菌のお話、分裂のスピード、ウイルスの紹介、常在菌、プロバイオティクス、感染制御、ピロリ菌の毒性のメカニズム、そして先生ご自身のフィリピンでのご研究など、いろいろなお話を楽しく聞くことができました。最後に活発に質問が出るなど、充実した時間を過ごせました。
受講生の感想をいつくか紹介します。
- 家族で感染症対策や微生物研究に携わっている人がいるので、少しは話を聞いたことがあったけれど、こうして丁寧に説明を聞くことはなかったので、想像以上に奥深くて驚きました。特に、自分の中にある菌が異所性感染を起こすということは全く知らなかったので興味深かったです。
- 高校生である私たちにも分かりやすい解説で、また専門的な知識も含めて講義をしてくださったのでとても楽しい講義でした。ありがとうございました。また機会があればもう一度受けさせていただきたい講義だったので、ぜひ来てください!
- 中野先生、今回は分かりやすく微生物との付き合い方を教えてくださり、ありがとうございました。私は父が研究医というのもあって、私は大腸菌に興味を持っていたのですが、大腸菌O157という腸内で病原性を持つタイプがいることを知りませんでした。また、先生の途中でおっしゃっていた、教科書にあることを少し疑うと新しいことを知れるというのは、今後の学校での学びの姿勢としても取り入れたいと思いました。
- わかりやすく、おもしろい講義で、微生物についてとても興味を持つことができました。ウイルスはとても小さいとは知っていましたが、定規1mm目盛りの中に10000個並ぶくらい小さいというのは、本当に人類にとって厄介な存在だなと思いました。また、ウイルスによって、コロナウイルスのようにアルコールが効きやすいウイルスと、ノロウイルスのようにアルコールが効きにくいウイルスもあることに驚きました。いま、新型コロナウイルスが世界ではやっていて大変な状況ですが、人間はウイルスや細菌を殺そうとばかり考えるのではなく、共存していくことを考えるのも重要だと学びました。
- 中野先生、ありがとうございました。座学はよく眠たくなってしまうのですが、とても興味のそそられる話の展開やユーモアを取り入れた説明を聞き、すごく微生物に興味が湧きました。まだまだたくさんの謎のある微生物、細胞の世界からこれからもたくさんの発見を願い、いまだ拡大しつつあるコロナウイルスのワクチンの誕生を楽しみにしています。また、生物で苦手だった分野が少し好きになれました。お体に気を付けてください。ありがとうございました。
- とても分かりやすく、身近な例え方で教えてくださってありがとうございました。微生物と呼ばれるものに様々な種類があり、また、自身に悪影響を及ぼす菌とどのようにしたら上手く付き合っていけるのかという視点が新しく、目からウロコでした! また、科学者・研究者の世界では自身から発する積極性と他の良さを認める協調性やコミュニティが重要だと知り、自身のコミュニケーション能力を磨いていけたらいいなと思いました!本日はお忙しい中、まことにありがとうございました。
- 菌を排除するのではなく、誤情報を与えて仲良くするという考えは今まで全くなかったから、とても衝撃的でした。確かに、そうすれば新しく高価な薬を作る必要ななくなるため、他にリソースが割けると考えればとても良いと思いました。本日の講座とてもありがとうございました。
- 医師になりたいとは別に思っていなくて、ただ興味があって受けさせていただきました。内容と関係ないんですけど、医師の方ってちょっと高圧的というか得意じゃない人が多いなと思っていましたが、中野先生の話し方やユーモアの高さに少し驚きました。死因を特定して、新たな感染症の存在を危惧しながら働く法医学の道を少しだけ考えました。とても興味深い内容で他の5名の先生の講義も楽しみです。
- 自分は医師を目指せるほどの学力は無いが、「将来のために何か役に立つものが得られるかもしれない」と思って受けたこの講座で興味深い話が聞けて良かった。新型コロナウイルスが流行している今日の社会にかかわりの深い話を聞き学ぶことができた。医師は厳しいかもしれないが、医療関係の仕事に就きたいと改めて強く思った。
- 乳酸菌を取り入れる長所を聞き、プロバイオティクスについて知ることができた(一番興味深かった)。新型コロナウイルスによって、ウイルスや細菌が人間に悪影響を及ぼす邪悪なものとして認識されがちなので、今回の講義で一つ微生物に対する見方が改まった。今苦しんでいる患者のために働く仕事はやりがいがあって、自分も将来の選択肢としての考えが深まった。興味深い講義をありがとうございました。