松下政経塾による事前研修 10月31日(木)

松下政経塾による事前研修が行われました。講師として社会連携部長の日下部晃志氏にお越しいただき、松下幸之助氏が起業された流れや考えをふまえ、研修当日のプログラムについてご説明いただきました。3年前にこの研修を体験した関西在住の卒業生の講演も聞き、生徒は当日の様子をイメージするとともに、研修本番まで事前課題を通じて少しずつ自らの志を発表するための準備をしました。

1日目 11月11日(月)

京都駅から新幹線に乗り、研修旅行がスタートしました。新横浜からバスに乗り換え、鎌倉へ行きました。まず、鎌倉では自由昼食を含めた散策を行い、班ごとに思い思いの所に行きました。その後、ボランティアガイドの説明を聞きながら鶴岡八幡宮を回り、次いで江ノ電に乗って高徳院に移動し、鎌倉大佛を見学しました。

夕食後の講演会では、かつて経済産業省で第4次産業革命時代の教育の在り方やキャリア教育などの推進に取り組まれていた橋本賢二氏にお越しいただき、ご講演いただきました。今起こっている変化とこれから求められる資質・能力、そして求められる人材になるために心得るべきことなど、生徒たちは自分にも関わることとあって真剣に聞き入っていました。

2日目 11月12日(火)

松下政経塾において「こころざし探究プログラム」(1日目)がありました。研修を始める前に、志を立てるポイントなどの説明があり、塾生3名の志発表を聞きました。各人が思う課題とそれに対する取り組みを知ることで、生徒は志を立てたその先の様子をイメージすることが出来ました。

午後は各班でグループワークを行い、メンターのアドバイスを受けながら各自の志発表の準備を行いました。友達の志発表を聞いたり自分の発表に対してアドバイスをもらうことで、自分なりの志を深めていきました。なお、この日は、昼は崎陽軒のシュウマイ弁当を、晩はブッフェダイニング「ケッヘル」で豪華な食事をたらふく食べ、みんな大満足のようでした。

3日目 11月13日(水)

前日に続き、松下政経塾において「こころざし探究プログラム」(2日目)を実施しました。まず、本研修のために駆けつけてくれた、3年前にこの研修を体験した関東在住の卒業生による発表を聞き、これから発表するイメージを持つことが出来ました。その後、各班に分かれグループ内で何度も志発表を行い、ブラッシュアップを図りました。生徒は、限られた時間の中、悩みながらも自分と向き合い、しっかり取り組んでいました。

午後からは、各班から選抜された代表者が講堂の壇上にあがり、全員に向けて志発表を行いました。発表ごとに、指導メンターや学年団の先生から感想が伝えられました。どの発表も素晴らしく、仲間の発表に生徒たちは刺激を受けたようです。

夜の講演会では松下政経塾 西野偉彦氏をお招きし、18歳選挙権についてご講演いただきました。生徒たちは、来年には選挙権を持つことを改めて実感し、ワークショップにも真剣に取り組んでいました。

4日目 11月14日(木)

フジテレビにおいて10分間の番組制作を体験しました。事前に素材VTRを撮影し、全員で役割を割り振るなど、準備をして当日に挑みました。現場では、インストラクターから熱心なレクチャーを受け、ふざけたり失敗できないという緊張感の中で真剣に取り組んでいました。バックヤードツアーではドラマやバラエティーの撮影現場の裏側を知ることができました。そして、時には芸能人も利用するという社員食堂で昼食をいただきました。その後、日本未来科学館を見学、フジテレビ本社や浅草も散策し、東京を満喫しました。ホテルに戻ってから夕食を食べたのち、学年企画としてクラスごとに出し物をして大いに盛り上がりました。

5日目 11月15日(金)

国会議事堂の見学をした後、衆議院会館で現職国会議員のお話をお聞きしました。代議士を目指されたきっかけやその想いなどをお話しいただきました。サポートしてくれる周りの人たちに感謝すること、将来のため学んでおくべき、など生徒たちにメッセージを送っていただきました。昼食は、もんじゃストリートに行き、班で決めた店に入りもんじゃを食べました。午後は、希望により3コースに分かれて、それぞれのコースで施設見学やワークショップ等の研修を行いました。

夜には本校の同窓会である槻友会関東支部との交流会があり、大学生や社会人の先輩から関東の大学や暮らしなど教えてもらいました。途中、クイズ大会なども行い、大いに盛り上がりました。最後に、元農林水産省事務次官を務められた本校卒業生の石原葵氏(平成29年春の叙勲で瑞宝重光章を受章)に熱いメッセージをいただき、生徒たちは大いに刺激を受けたようです。

6日目 11月16日(土)

スカイツリーをはじめ都心を車窓から見学しつつ上野に向かい、科学博物館と西洋美術館を見学しました。どちらも、日常では目にすることのできないものが展示されてあり、どの生徒も大変興味深く見入っていました。お台場での昼食後に、皇居外苑でクラス写真を撮り、東京駅に着いてすべての行程を終えました。

京都に着いて解団式を行い、研修旅行が終わりました。


この研修は、非常に盛りだくさんの内容となっており、かつ長期間のため、生徒にとって身体的にも精神的にも大変だったと思います。しかし、そんな中だからこそ、日ごろ感じることのない様々なことを感じたと思います。身の回りの物や体調管理の重要性、疲労が蓄積している周囲への気遣い、友達との付き合い方、サポートしてくれる保護者等への感謝の気持ち、18歳を前に求められる振る舞い、ルールを守ること、社会人に求められるマナーやモラル、等々。これらは研修の内容とは直接関係のないものですが、社会人になる前には兼ね備えておくべきもので、生徒はそれらをこの研修の中で改めて認識するとともに、自分の行動や考えを見直し、確実に大人への階段を上がったはずです。

今は変化が小さくとも、将来、大きな飛躍につながる、そんな体験をしたと思います。