7月14日の放課後、『健康と医療の情報を読み解く:健康情報学入門』と題して、SSセミナーを開催しました。
講師は、京都大学医学研究科社会健康医学系専攻長 健康情報学分野 中山健夫教授でした。
先生は『京大医学部で教える合理的思考』の著者で、その内容をぜひ、高槻の生徒にも紹介してほしいと依頼したところ、お忙しい中、駆け付けてくださいました。
生徒の感想をいくつか紹介します。
- 高2:話の内容としては、グラフや軽い内容の話や例を出していて、聞き手に飽きさせないまま、自分の話を伝え続けるテクニックがあったので、やはり京大の権威ある先生は他とは違うと感じた。本当にできる人というのは、自分の専門分野のことだけでなく、スピーチなどといった技術もあるのだなと思った。現代の医療における現状や研究の実態なども丁寧に解説していただいたので、医学部入試のモチベーションが上がりました。入試に通るのが先だが、入った後どうするか?ということを考えてみようと思った。
- 高2:延命治療!!ではなく、「治療を止める」ということが考えられ始めていると聞き、安心しました。多様化、多様化といっても、患者自身に治療法を選んでもらうのも考えものだと思います。
- 高2:医学研究というと、生命科学のことを思い浮かべるが、それを社会に役立てるためにも医療科学が大切だと分かりました。情報を真に受けるのではなく、落とし穴に気をつけ、判断しようと思いました。
- 高1:今日の先生の講演を聞いて、「比較」「統計」「分母」がいろいろな事象を考える上でとても大切なことだなぁということが分かりました。また、先生の講演は簡潔でとても聞きやすかったです。ありがとうございました。
- 高1:「個々の出来事」と「一般論」を区別するために疫学が必要とおっしゃっていましたが、僕も今後課題研究などで、実験したり、調査したりする際、分母の多いデータから結果を出そうと思いました。
- 高1:日々の出来事に因果関係を見出し、何かを見つけ出すのはとてもかっこいいとおもうけど、とても地道な作業の積み重ね何だろうなと思いました。
- 中3:情報をきちんと理解することが最も大切だと思っていたが、それを行動に生かすことの方が大切だと分かってよかった。ニュースや新聞の情報も操作しようと思えばできると分かったので、メディアの情報はうのみにしてはいけないと思った。薬を飲めば大丈夫というわけでもないと分かった。経験というのは自分を高めてくれるものだと思っていたが、必ずしもそうではなく、自分の思考の枠を強めるだけになることもあると知ることができてよかった。情報だけでなく、価値観も大事な要素なんだと分かってよかった。
- 中3:「情報は疑った方がよい」とは何回も聞いたことがある言葉だったが、実際、どこに注意すればよいか分からなかったので、知れてよかった。
- 中3:どちらかというと、年を老いていない人を救うための医療が、悪いことではないけれど寿命が伸びすぎてしまってバランスがおかしくなってしまっていると聞き、複雑な気持ちになりました。
- 中2:医療にもいろいろな分野があり、疫学のように、統計を作るものがあるのだと知り、少し興味がある。
- 中2:つも、いろいろなメディアで接していてる情報も今考えてみると、ウラがありそうだな・・・と気づくことができた。ここで示されている情報も、とらえ方の一つで、疫学は奥が深いんだな・・・と思った。
- 中2:科学の研究の中では、しっかりと2つのしていないものとしているもので比較しているということと、喫煙者の話は過去のことも考える例として頭に残りました。
- 中1:全体を見ないと、本当の現実はわからないということに共感した。それを例に出して教わることができ、ためになった。「真の原因解明」を待っていたら、手遅れだということを水俣病を通して分かった。少し言葉が難しいところもあった。
- 中1:例の問題などがあって、その話について、とてもイメージしやすく、わかりやすかったです。
- 中1:今の医学の状態みたいなものが分かってよかったです。また聞いてみたいです。興味が湧いてきました。
- 中1:今日の講義で学んだことは全体を見渡すと、たくさんのことが見えてくるということです。聞けて良かったことは、何かを調べるには、違うものを比較することも大切だということです。またこういうことを聞きたいです。