7月26日、大阪薬科大学での5日間の「サマーサイエンスプログラム(SSP)」が始まりました。これは、中学生・高校生の希望者が、夏休みに大阪薬科大学で、先生方の指導を受けながらハイレベルな個人研究ができるという企画です。
今年度は、希望した中3の1名、高2の2名が、生体防御学研究室の天野先生から6月に本校で2回の研修を実施していただき、生徒の希望や質問に回答していただきながら、研究テーマを設定しました。
- 天野先生と「スキルス胃がんの抗ガン剤耐性」
- 藤森先生と「肥満の制御物質と調節機構」
- 小池先生と「マクロファージの炎症応答と調節」
初日は、ピペットの使い方、DNAの抽出など基本操作を練習したのち、早速、各テーマに取り組み始めました。今日処理した細胞が、あすどうなっているかが楽しみです。
抗がん剤処理したヒトスキルス胃がん細胞を調べています。
顕微鏡撮影も慣れてきました。 FACScanによる細胞周期の解析。高性能な機械が何万という細胞を数十秒で測定します
。
脂肪細胞を培養して研究しています。
脂肪細胞からリボソームRNAを抽出し、アガロースゲル電気泳動し、きれいに2つのバ
ンドに分かれ、成功しました。いろんな処理をした脂肪細胞をオイルレッドO染色して顕微鏡観察しています。
マクロファージを培養して研究しています。
マクロファージにLPS(細菌由来物質)を加えてないもの、加えて活性化したもの、さらに植物由来の抗炎症物質を加えたものを比較しました。マクロファージはもともとは球形ですが、活性化すると平たくなり伸びました。 ちなみにこの顕微鏡は位相差顕微鏡といって、ステージの下に対物レンズがあり、シャーレの底にある細胞が見やすいです。
また、ELISA(抗体を使った測定法)でマクロファージが分泌するサイトカイン量がどれだけ変化したか測定しています。