3月15日(火)に、SSセミナー『DNAから見た日本列島人の起源』を開催しました。講師は国立遺伝学研究所集団遺伝研究部門斎藤成也教授です。(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻教授兼任)

途中休憩を挟み、60分の講義を2コマ、その後、質疑応答という形でした。

まず、前半はDNA、ゲノム、突然変異、人類の起源・進化などをご説明いただき、後半はいよいよ日本列島にすむ人々のDNAを調べることで得られた研究成果をご説明いただきました。従来の2重構造モデルを発展させた三段階渡来モデルでした。その中で、出雲と東北が意外に近いこと、東北に残るアイヌ語の地名、日本語とアルタイ語の共通点など、興味深い話題が多かったです。

興味ある方は、先生の2015年8月発行の岩波ジュニア新書「日本列島人の歴史」を読んでみてください。また、4月にEテレ「サイエンスゼロ」にもご出演の予定です。

生徒の感想

  • DNAのお話は少し難しかったけど、興味を持つこともできたので良かったです。またこのような機会があればお話を聞いてみたいです。
  • DNAは突然変異があり、あった方には突然変異が続いていくことや、人間のあいだの遺伝的個体差はわずか0.07%だということを知りました。ヤマト人は縄文時代人と渡来人の混血であるということがわかり、アイヌ人はオキナワ人と共通点があり、オキナワ人はヤマト人と似ている点があるということが分かりました。また、ヤマト人は縄文人に他の大陸の中では近いということを知り、興味を少し持った。
  • DNAなどから、歴史や地理などが推定できることが生物や社会分野にとても興味が出ました。ぼくも先生のようなDNAを使った研究をしてみたいを思いました。
  • 「考古学」だけではわからなかったことが、「遺伝子学」によってわかってきたというのは興味深いと思った。
  • 私は、日本史に興味があるので、後半の講演はとてもおもしろかったです。